没後200周年 塙保己一生誕の地 本庄市「児玉」特集

盲目の国学者「塙保己一」は、本庄市が世界に誇る偉人です。盲目でありながら国学者としての偉業は、日本の国学史上に大きく貢献しました。 また、全666冊にも及ぶ叢書「群書類従」の編さん刊行者として有名です。今回、没後200周年を迎えた保己一先生と、生誕の地「児玉」をご紹介します。(編集:なび太)

  • 更新日:2021/04/20
  • 公開日:2021/04/23
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1.塙保己一生誕の地 本庄市「児玉」

自然の恵み豊かな土地と首都圏に近い立地条件に恵まれた本庄市は、関東有数の野菜の産地。
江戸時代には中山道最大の宿場町として発展し、明治時代には、近代化と共に全国有数の繭の集散地として発展。本庄市のほとんどを占める本庄台地が平坦で安定した地盤のため、明治時代には、首都を本庄へ移す遷都論まであった‼現在では、新幹線で東京駅までたった50分ほどのアクセスの良さで続々移住者も増加し、新幹線通勤をする人も多い。JR高崎線やJR八高線、高速道路のインターもあり、どこへ行くにもアクセス抜群‼
児玉町は、2006年平成の大合併により、本庄市となりました。

2.塙保己一てどんな人?

保己一先生は、江戸時代の中頃(1746年)に武蔵国児玉郡保木野村(現在の本庄市児玉町保木野)に生まれました。7歳の時に病気のために失明し、失明後は掌に指で文字を書いてもらい文字を覚えていきました。15歳になって江戸に出て盲人の職業団体である当道座に入り、按摩(マッサージ)や鍼治療の修業を積みながら学問に励み、晩年には当道座の最高位である総検校に昇進しました。
国学者としても著名であり、「群書類従」や「続群書類従」の編さん、さらには和学講談所の設立及び運営など多大な功績を残しています。中でも群書類従の編さんは41年を費やした大事業であり、日本の文学・歴史等を研究する上で欠くことのできない重要な資料となっています。
保己一先生は、記憶力が驚くほどによく所蔵していた六万冊の本をすべて記憶していたと言われています。

3.生涯をそそいだ「群書類従」の編さん

塙保己一記念館内には、「群書類従」をはじめ、貴重な古文書など約200点が展示されています。そのほかにも生涯大切に持っていたとされる母手縫いの巾着など塙保己一の遺品等も多く展示されています。
展示室には映像コーナーや音声ガイドもあります。

群書類従と版木

保己一先生は34歳の時に、人々のためになり、そして後の世に残ることをしようと、「群書類従」の編さんを決意しました。以後、40数年の年月をかけて、失われつつある日本の古代から江戸時代までに書かれた様々な全国各地の貴重な書物を収集。借りた書物を弟子に写させ、校正・編さんしまとめた『群書類従』正編666冊、続編1185冊を完成させました。
実に古代から江戸時代初めごろまでの、1,270種類の歴史書や文学作品が収録されています。

☆知っ得!その1☆ 出版印刷の元祖!?『版木とは』

版木とは、印刷のために文字や絵などを反対向きに彫りつけた木版。
群書類従は、木に文字を彫り、墨を付け、紙を押し当てるという、いわゆる手刷りで一枚一枚印刷していったのです。
保己一先生は目が見えないため、書き写した多くの書物を人に音読してもらいその全てを記憶!口で話したことを弟子が紙に書き、裏返して木の板の上に乗せ、文字の部分を残すように職人が彫ってました。
その数なんと17,244枚‼(表・裏両面彫りのため約34,000ページ分)

版木は今も現役!しかもきれいに刷れる!

現在も1枚も欠けることなく温故学会に保管され、今でもこの版木を使って印刷をし、製本して納めるという注文を承っています。

☆知っ得!その2☆「原稿用紙」は、保己一先生が作った!?

作文や読書感想文など、学校でよく使用されている400字詰めの原稿用紙。
この20字×20行の400字詰様式の起源は、「群書類従」の版木であるとされています。版木の文字数が、縦20文字、横10行が2段で400字に統一してあるのです。しかも本にするために中央には、マス目のない1行(版心)があり、折り目の部分に当たります。

塙保己一記念館

住所 〒367-0298 本庄市児玉町八幡山368 アスピアこだま内
電話番号 0495-72-6032
開館時間

09:00~16:30

※入館無料

休館日

月曜日

月曜日が休日の場合は翌日休館
12月28日~1月3日(年末年始)

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4.今も当時の姿を残す旧宅(生家)

保己一先生が生まれてから15歳まで暮らしていた入母屋造りの茅葺き二階建ての生家は、現在も当時の姿を残しており国の史跡に指定されています。
※現在も住居としてお住まいになられているため、敷地内には入れません。外観のみの見学となります。

塙保己一旧宅

住所 〒367-0221 本庄市児玉町保木野325
※外観見学のみ

※敷地内には入れません。外観のみの見学となります。

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【東方山 龍清寺・塙保己一公園】

【保己一先生と龍清寺】
7歳の時に失明した保己一先生は、家の近くにある龍清寺でお寺の和尚さんなどから、字を教えてもらったり、本を読んでもらったりしたようです。
境内には樹齢約300年の斜めに生えている珍しいカヤの巨樹があります。飛び立とうとする龍神の姿から「飛龍之榧」の別名があります。

【保己一先生のお墓と記念碑】
生家の裏手西側にある塙保己一公園の一画に、保己一先生のお墓があります。
保己一先生は没後江戸四谷の安楽寺に葬られました。その後隣接する愛染院に改葬された時に、お墓の土を故郷児玉に持ち帰り墓所としました。
お墓の右隣には、渋沢栄一題字の保己一没後百周年記念碑があります。

東方山 龍清寺

住所 〒367-0221 本庄市児玉町保木野387
電話番号 0495-72-2440
仏閣

無休

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5.偉人も尊敬した保己一先生

【渋沢栄一と塙保己一】

保己一先生から遅れて94年後に、渋沢栄一先生が現在の埼玉県深谷市に生まれています。
明治42年に塙保己一の偉業顕彰の目的から渋沢栄一、井上宮中顧問官井上通泰、文学博士芳賀矢一、保己一曾孫塙忠雄の四氏により温故学会が設立されました。

渋沢栄一先生は、郷土の偉人である保己一先生の特長として、次の6点をあげています。
・強固な意志を持っていたこと
・何事にも活動的であったこと
・清廉潔白で無欲であったこと
・心が広く、人の意見によく耳をかたむけたこと
・とっさの場合に機転がきくユーモアと心の余裕があったこと
・信じられないほどの記憶力の持ち主であったこと

【ヘレン・ケラーと塙保己一】

3重苦を克服し“奇跡の人”といわれたヘレン・ケラーが、昭和12年(1937)に、平和親善大使として来日。東京の温故学会を訪れたとき、保己一先生の坐像や愛用の机を触って、次のように述べました。

「私は子どもの頃、母から塙先生をお手本にしなさいと励まされて育ちました。
今日、先生の像に触れることができたことは、日本における最も有意義なことと思います。
先生の手垢の染みたお机と頭を傾けておられる敬虔なお姿とには心から尊敬の念を覚えました。
先生のお名前は、流れる水のように永遠に伝わることでしょう」

※塙保己一記念館では、ヘレン・ケラーが触ったという坐像(複製品)に直接触れることができます。

6.保己一先生お土産紹介

【菓子工房 梅月堂】

保己一先生に因んだ和・洋菓子が勢揃い!

本庄の誇り、日本を代表する盲目の国学者・塙保己一先生。
先生にちなんだ人気の銘菓を詰め合わせにした贅沢な一品です。

・小倉、白あん、柚子あんの「塙保己一最中」
・黄粉の入った求肥餅「検校もち」
・風味豊かに練り上げた「保己一羊羹」
・ミルク風味の饅頭「和学講談所」
・保己一先生の姿をかたどった「塙さぶれ」
※それぞれ単品でもご購入できます。

伝統の逸品!塙保己一最中

菓子工房 梅月堂

住所 〒367-0212 本庄市児玉町児玉78
電話番号 0495-72-1036
営業時間

09:00~18:00

定休日

月曜日

※第3火曜日

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【パンとお菓子 マロン】

パッケージの保己一先生がかわいい!

どの味もおいしそう~♪

北海道産フレッシュバターと、保己一先生の生家のある地元保木野産の新鮮卵を使用。しっとり味わい深いおいしいケーキです。
8種類(ゆず・チーズ&あんず・マロン・かぼちゃ・抹茶・オレンジ・紅茶・チョコレート)のお味、郷土の偉人塙保己一先生の「群書類従」の本に見立てて作りました。

パンとお菓子 マロン

住所 〒367-0212 本庄市児玉町児玉172-2
電話番号 0495-72-1258
営業時間

08:30~19:00

定休日

日曜日

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7.児玉おすすめスポット紹介

【競進社模範蚕室】

競進社模範蚕室はかつて盛んであった養蚕の歴史を今に伝える産業遺産です。競進社は模範蚕室という名が示す通り、日本の蚕室の一つの手本として、養蚕業の発展に大きく貢献し日本の近代化を支えました。日本の近代化を支えた蚕室の姿、ぜひ一度ご覧ください。

競進社模範蚕室

住所 〒367-0212 本庄市児玉町児玉2514-27
電話番号 0495-71-1121
開館時間

09:00~16:30

休館日

月曜日

月曜日が休日の場合は翌日休館
12月28日~1月3日(年末年始)

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【雉岡城跡】

雉岡城は、戦国時代初期に関東管領山内上杉氏により、鎌倉街道沿いの交通の要衝に築かれました。
3月下旬から4月上旬には、多数の桜が見ごろを迎え、桜の名所として親しまれています。

雉岡城跡

住所 〒367-0217 本庄市児玉町八幡山446
電話番号 0495-25-1111
店休日

無休

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【成身院 百体観音堂】

児玉三十三霊場の一番札所で別名「さざえ堂」と呼ばれ日本でも数少ない3層2階建ての珍しい建築様式のお寺です。
時計回りに巡る仏教の礼法で観音様をお参りしますが一度も同じ場所を通らずに百体の観音様を拝観できます。
※拝観の際には、本庄市観光農業センターで受付を行ってください。

百体観音堂がある山上から望む、山里の絶景!

成身院 百体観音堂

住所 〒367-0214 本庄市児玉町小平647
電話番号 0495-72-6742
拝観時間

10:00~16:00

拝観定休日

木曜日

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本庄市観光農業センター

住所 〒367-0214 本庄市児玉町小平653
電話番号 0495-72-6742
利用時間

10:00~17:00

店休日

木曜日

※年末年始

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【児玉町 旧配水塔】

旧配水塔は、昭和6年(1931年)に埼玉県内で三番目に建設された近代水道施設の配水施設です。現在はその役割を終え児玉地域の近代化のシンボルとして親しまれていて、国の登録有形文化財にも登録されています。
※塔内には入れません。外観のみの見学となります。

児玉町旧配水塔

住所 〒367-0212 本庄市児玉町児玉323-2
※外観見学のみ

※塔内には入れません。外観のみの見学となります。

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【桜の名所 こだま千本桜】

児玉町を流れる小山川河畔両側に約1,100本の桜が5kmに渡り美しく咲き誇る、本庄市内でも有名なお花見スポットです。4月上旬には「こだま千本桜まつり」が開催され、お花見客で賑わいます。また、千本桜橋上流左岸では、開花状況に合わせて桜のライトアップも行われます。

8.まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回の特集で皆さまに、郷土の偉人や歴史、地域の事を知って興味を持っていただければ幸いです。
また児玉地域には今回ご紹介できなかった観光スポットやお買い物&グルメスポットもたくさんございます。
新型コロナウィルス感染防止のため、マスクの装着や人との適切な距離を保つ等の充分な感染防止対策を行い、
皆さまも郷土の偉人塙保己一先生生誕の地「児玉」を訪れてみませんか!?
最後までお読みいただきありがとうございました。

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